オンライン官能評価

onine feedback

この記事では、オンライン(リモート)官能評価について、そのメリットと実施する上での注意点を中心に解説していきます。

官能評価は、従来は官能評価ができる会場や官能評価室で行われてきました。例えば、一般消費者による食品の官能評価は、試食テストができる会場(テスト品の準備ができるキッチン設備付き等)で実施したり、訓練を受けた評価者が個別ブースが設置された官能評価室でテスト品を評価することが主流でした。

しかしながら、新型コロナウィルスが蔓延した2020年頃から、三密(密閉・密集・密接)を回避するために、ZoomやTeams等のオンライン会議システムを使い、評価者が自宅で官能評価が行われるようになりました。従来の官能評価の方法では、複数(8名以上)の評価者が官能評価室に入るため、密になることでウィルスの拡散が懸念されたためです。新型コロナウィルスの収束後は、従来通り官能評価室でテスト品の評価が行われているものの、オンラインでの官能評価が行われるケースも見られます。

オンライン(リモート)で官能評価を行う方法

リモートで官能評価を行うには、大きく分けて2つの方法があります。

①オンライン会議システムを使い、ライブで官能評価を行う方法

この方法では、評価者がオンライン会議室に集まり、主催者(官能評価担当者)の指示に従って、一斉にテスト品の評価を行う方法です。

②評価者がリモートで官能評価を行う方法

ライブでの官能評価とは異なり、評価者が都合の良い時間にテスト品の評価を行う方法です。

①と②の方法を比較した場合、①のライブで官能評価を行う方が評価の様子を確認できますので、より好ましいと言えます。評価者が官能評価の評価方法に慣れている場合は、②の方法でも特に大きな問題はありません。

オンライン官能評価のメリット

  • 官能評価室が不要 – 個別ブースを持つ官能評価室や会場が使えない場合も官能評価を行うことができます。
  • 評価者のリクルートのしやすさ – 評価者が官能評価室や会場に出向く必要がないため、遠方に住む評価者も官能評価に参加することができます。

オンライン官能評価の注意点

  • 官能評価室のように、温度湿度等のテスト環境を厳密にコントロールすることができません。評価環境によってテスト品の特性が変わる場合は、オンラインでの官能評価は避けるべきでしょう。
  • 機密性が高いテスト品等は、情報漏洩のリスクを回避する上でもオンラインでの官能評価は避けた方が良いでしょう。
  • 評価者が意図しない方法でテスト品を評価しないように、ガイドラインを作成し、注意を払う必要があります。

いくつか注意事項はありますが、官能評価室がない場合でも、オンライン(リモート)で官能評価を行うことができると実証されています。弊社では、オンライン(リモート)での官能評価もサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

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